不平等条約と言われる日米貿易協定の内容とは?FTAやTPPのことをわかりやすく解説

不平等条約と言われる日米貿易協定の内容とは?FTAやTPPのことをわかりやすく解説

今年の流行語といわれてもよいくらいインターネットで見ることが出来る日米貿易協定や日米FTA。

政府や大手メディアが詳しく内容を報じない中で日本は今どのような状況にあるのか何が正しいのかよくわからない人のためにわかりやすく解説を試みることとしました。

TPPから日米貿易協定への流れ

そもそも、日本やアメリカ他12か国は環太平洋パートナーシップ協定(TPP)にて、環太平洋地域の国々の経済の自由化を目的として協定を結んでいました。日本が署名したのは2016年2月のことです。しかし、2016年11月にアメリカのトランプ大統領が脱退を通知しました。そこで、アメリカ以外の11か国は2018年3月に一部の規定の発行を停止し、11か国による協定を発効させるための協定、

「環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定」を結びました。これがCPTPPです。

一方、脱退したアメリカはTPPには参加しないものの、もともと締結しているカナダ及びメキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)を2017年5月に改正交渉を開始し、2018年11月に署名し最終的に

新協定、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)して、2019年6月19日に承認しました。

また、2018年9月には韓国との間でも米韓自由貿易協定(米韓FTA)の改定で合意し、署名をし、2019年1月に発効しています。

このようなトランプ大統領が主導で始まっている少数国間の協定へのシフトの流れで日本も日米貿易交渉を行うことになり、始まったのが日米貿易協定です。

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日本とアメリカの認識のずれ

この交渉ですが、日本では初めに日本物品貿易協定(TAG)という名称で交渉を開始しました。しかし、その用語は日米共同声明に存在しなく、国内向けに自由貿易協定(FTA)ではないというために意図的に誤訳をしているのではないか?と、野党に言われていました。ですので、TAGという単語が出てきた際は現在の日米貿易協定のことだと認識して間違いないでしょう

しかし、TAGなら、物品貿易に「限定した」関税引き下げ・撤廃の協定だから、ここまで大問題にはならなかったかもしれません。しかし、更にふたをあけたらこの日米貿易協定ですが、「自由」Freeで「公正」FairのFをつけて自由貿易協定(FTA)といっていたのは日本だけで、アメリカはそんなつもりは全くなかったのです。初めから日米貿易協定となっています。

先ほど記述したTAGと日米貿易協定の違いは、物品だけではなく、サービス貿易の関税に関する協定も含まれるのです。つまり、今回は物品だけでしたが、今後はサービスや知的財産権など幅広いルールを決められる可能性があるということなのです。

今回の内容からもわかるように全く自由ではなく、不平等条約だから自由を使わないことにほかなりません。当初からアメリカはそのつもりでした。

カナダ及びメキシコとの北米自由貿易協定(NAFTA)も、自由のFが抜けて米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)となっています。

 

今回の合意内容とは

10月7日、ワシントンDCで署名され、10月15日に外務省のHPに掲載された合意文書の内容は簡単にメディアが報告したものをまとめると、

アメリカ

輸入:    牛肉関税38.5%→最終的に9%

              豚肉関税(安い肉)最大482円/kg →2027年度には50円/kgに

              豚肉関税(高い肉)4.3%→2027年度には撤廃

日本

輸出:追加関税は回避

関税撤廃に向け協議継続→何も約束されず終了

デジタル貿易協定に関する協定→トランプ大統領はこの協定で4兆円相当の関税引き下げの効果を試算しています

アメリカの経済効果は40億円、日本が解放させられる農業市場は200倍近い7700億円といわれています

 

つまり、日本は何一つ成果もなく、今後の確約にもこぎつけられませんでした。

そんな条約が2019年11月19日可決されました。非常に残念です。

(※最終的には12月9日の参議院で議決されなければまだ止められるのでツイッターでは反対運動が繰り広げられています。ひっくり返ることを祈っていますが。。)

当初政府が国民へ言っていた前向きな感情とは裏腹に完全に不平等条約で終わっています。

その理由の1つとして、この協定では日本では国会で審議をしますが、アメリカでは5%以下の関税については大統領権限で撤廃できるので(通商法)国会審議をする必要がないのです。

それくらいアメリカにとっては議論をする必要もないたいしたダメージがない協定なのです。しかし、日本は大幅の損をしているわけです。

また、この日米貿易協定を皮切りに、アメリカは他22項目の対日交渉に掲げています。

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今後の22項目とは

・物品貿易

・衛生植物検疫措置

・税関、貿易促進、原産地規則

・貿易の技術的障害

・物品規制慣行

・透明性、公表、行政

・通信金融を含むサービス貿易

・電子証取引、国境間データ流通

・投資

・知的財産

・薬・医療機器の公正な手続き

・国有・国営企業

・競争政策

・労働・環境

・反腐敗

・貿易救済

・政府調達

・中小企業

・紛争解決

・一般条項

・為替

です。

具体的に言われていませんが、昨今メディアに出てきているものとしては

国民皆保険がなくなる

消費税が変えられなくなる

を、順を追ってせめてくるというわけなのです。

☆国民皆保険に関しての記事はコチラ☆

健康保険がなくなる?日米貿易協定による国民皆保険の崩壊の理由をわかりやすく解説

先ほどの状況はまだ始まりにすぎません。

今ならまだ間に合うかもしれません。

国民一人一人が知識をつけて立ち上がらなければ近い将来日本は日本ではなくなるかもしれません。

☆ゲノム編集食品など大量輸入が予定されている?はコチラ☆

日米貿易協定(≒日米FTA)でゲノム編集食品・遺伝子組み換え食品が大量輸入される恐ろしい未来をわかりやすく解説

外務省の合意文書HP:https://www.mofa.go.jp/mofaj/ila/et/page23_002886_00001.html

参考文献:日経ビジネス オンラインゼミナール 中部大学特任教授細川昌彦氏