RCEPとは?読み方やTPPとの違いをわかりやすく解説

RCEPとは?読み方やTPPとの違いをわかりやすく解説

RCEPとは?

最近SNSでも話題のRCEP(アールセップ)をご存知ですか?

RCEPとは、東アジア地域包括的経済連携、Regional Comprehensive Economic Partnershipの略です。

簡単にいうとアジア太平洋の国々同士が参加する経済連携協定の一つです。

日本、中国、インド、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、ASEAN(東南アジア諸国連合10か国)などの16か国が参加して2013年から始まっている会合になります。

内容は農作物・工業製品の関税を引き下げる話や輸出入の手続きなど、様々なルールを貿易や投資をしやすくするために決めているのです。

 

TPPとの違い

TPPも経済連携協定の一つです。参加国はこちらの図になります。

参加国が違うことと、経済規模も違います。

RCEP内の国の人口は35億人(世界の半分近く)でTPP内の国は5億人

RCEPのGDPは25兆1000億ドル(世界の1/3)に対してTPPは10兆6000億ドルです。

RCEPには中国やインドといった人口や経済規模が大きい国が参加していることが大きな違いです。TPPも、もともとは米国が参加していましたが、抜けてしまったので規模は小さくなってしまいました。

このRCEPを取り上げている背景の一つには米国の貿易戦争が絡んでいます。

貿易戦争とは米国のトランプ大統領が鉄鋼製品などの輸入品に高い関税をかけ、関税をかけられた国もお返しに高い関税をかけている状態のことです。

だからこそ、米国とは別に、物品・サービス共に出来る限り関税・非関税障壁を撤廃し、知的財産・投資家を守るために開かれた自由な貿易協定が結べるようにということを目指しているのです。

これは米国製品の市場が減ることを意味しています。

RCEPが成立すれば日本・韓国、オーストラリア、ベトナム、シンガポール、インドネシアなどと中国が自由貿易協定を結んだことと同義になるからです。

TPPに関して詳しくはコチラを参照ください→TPP

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RCEPのメリット・デメリットは

では、日本にとってのRCEPのメリットとは何でしょうか?

全体ではメリットとしては

・日本の輸出総額の半分を占める地域との貿易が活性化される

・ルールの統一により企業が利用しやすくなる

・知的財産権の出回りを防ぐことが出来る

が挙げられます。

 

デメリットは

・海外の農作物が安く入ってくるので食料自給率が落ちる

・RCEP地域の高い利回りの投資案件が活性化し、国内資産の流出となる

・医薬品などの知的財産の保護期間が短縮される可能性がある

・自由かつ無制限な労働者の移動

があります。

特にこの中でも日本にとっての問題点は

・食料自給率の低下

・労働者の移動

の2つに絞られると考えられます。

既に日米貿易協定で日本の農業が壊滅的と言われているところに更なる追い打ちをかけるからです。

アジアの安い農作物の輸入に頼ると国産のものが売れなくなり、より自給率の低下を招くことになります。どこの国も食料自給率を高め農業を大切にする流れになっている中で日本だけは輸入に頼らなければならなくなるのは危ない選択だといえるでしょう。

また、労働者の移動に関してです。海外の移民がやってきてまた日本人の平均賃金は下がると予想されます。

 

RCEPの障壁はインド

11月に開催された話し合いですが、インドが関税撤廃への慎重姿勢を崩さなかったため年内にはうまくまとまらず、その他の15か国で交渉を進めることになりました。

インドは工業・農業が激しい競争にさらされることをとても危惧しているからです。それには、対中貿易で巨額の赤字を抱えている背景もあります。

このRCEPに参加することによって安価な中国製品が大量流入することを恐れているといえます。ただ、今後に関しては条件次第で改めてインドが参入することもないとは言えないでしょう。

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まとめと日本の立場は

結果をまとめますと

インドを除く15カ国で全20章の条文交渉、および実質的に全ての交渉を終了。今後、2020年の署名を目指し、各国において条文内容と国内法との整合性をとるための国内手続きを進めることで合意しました。

RCEPの基本はWTO(世界貿易機関)協定に準じる形で交渉が行われています。

ただ、この内容や途中経過に関しては一切非公開となっているので、日米貿易協定と同じで実際の交渉が日本にとってどれくらい有利なのかは定かではありません。

中国やインドがからみ、日本の立場からいうと日本よりは強い国の意見が反映されることが考えられるでしょう。

そして、先ほどのデメリット部分が焦点となります。

日本は情報が隠される傾向にありますので、国民一人一人がしっかりと情報をつかんで監視していかなければ気が付いたときには元に戻れなくなるかもしれません。

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