コロナ禍の影響で、解雇が4万人超になりました。失業保険の基本だけでも知っておいて損はないでしょう。前回の記事では、失業保険の条件や失業保険の流れや提出書類などを記事にしました。今回は失業保険でいくらもらえるか?わかりやすくまとめました。
目次
給付金額は?
雇用保険に加入していてもらえる手当には失業保険と言われる基本手当、技能習得手当、寄宿手当、傷病手当、と、実は4種類ありますが、今回は失業保険の基本手当の給付金額をお伝えしたいと思います。
給付金額=基本手当日額×所定給付日数
基本手当日額 = 賃金日額×給付率
※基本手当日額は、賃金日額かける給付率50~80%(60歳~64歳は45~80%)で計算されます。 賃金の低い人ほど高い率となっています。
賃金日額 =離職日の直前6ヶ月間に支払われた賃金(社会保険料や税金を引く前の金額で賞与等を除く)÷180
これが給付の基本となります。
計算の順番としては、
まず、賃金日額を出して→下記の表で離職日の年齢から基本手当日額を出して→所定給付日数(年齢と退職理由と被保険者期間がまじわるところを表で確認)をかけたら金額がわかります。
めちゃくちゃ大変ですね!苦笑
基本手当日額の出し方
基本手当日額の給付率は賃金日額の金額と年齢によって変わります。
1.基準日(離職日)において 30 歳以上 45 歳未満である受給資格者に対する計算式
賃金日額(w) | 基本手当日額(y)=給付率×w |
2,574 円以上 5,030 円未満 | y = 0.8w |
5,030 円以上 12,390 円以下 | y = 0.8w- 0.3{(w-5030 )/(12390-5030)}w |
12,390 円超 15,210 円以下 | y = 0.5w |
15,210 円超 | y = 7,605 |
2.基準日(離職日)において 45 歳以上 60 歳未満である受給資格者に対する計算式
賃金日額 | 基本手当日額(y) |
2,574 円以上 5,030 円未満 | y = 0.8w |
5,030 円以上 12,390 円以下 | y = 0.8w- 0.3{(w-5030 )/(12390-5030)}w |
12,390 円超 16,740 円以下 | y = 0.5w |
16,740円超 | y = 8,370 |
3. 基準日(離職日)において 60 歳以上 65 歳未満である受給資格者に対する計算式
賃金日額 | 基本手当日額(y) |
2,574 円以上 5,030 円未満 | y = 0.8w |
5,030 円以上 11,140 円以下 | y = 0.8w-0.35{(w-5030)/(11140-5030)}w y = 0.05w+(11140×0.4) のいずれか低い方の額 |
11,14 円超 15,970 円以下 | y = 0.45w |
15,970 円超 | y = 7,186 |
4.基準日(離職日)において 30 歳未満である受給資格者に対する計算式
賃金日額 | 基本手当日額(y) |
2,574 円以上 5,030 円未満 | y = 0.8w |
5,030 円以上 12,390 円以下 | y = 0.8w- 0.3{(w-5030 )/(12390-5030)}w |
12,390 円超 13,700 円以下 | y = 0.5w |
13,700 円超 | y = 6,850 |
※1円未満は切り捨てます。
賃金日額と基本手当日額には退職時の年齢によって上限額があります。
年齢 | 基本手当日額の上限額 | 賃金日額の上限額 |
29歳以下 | 6,850円 | 13,700円 |
30歳以上45歳未満 | 7,605円 | 15,210円 |
45歳以上60歳未満 | 8,370円 | 16,740円 |
60歳以上65歳未満 | 7,186円 | 15,970円 |
※基本手当日額の下限額は、年齢に関係なく2,059円、賃金日額の下限額は2574円になります。
今回は令和2年8月1日から適用の金額で紹介しています。(年に一度変更があります)
また、所定給付日数は退職理由と退職時の年齢、勤続年数によって決まります。
所定給付日数の出し方は?
(1) [倒産・解雇等による離職者] 特定受給資格者及び一部の特定理由離職者(※補足1) ((3)を除く)
※補足1 特定理由離職者のうち「特定理由離職者の範囲」の1に該当する方については、受給資格に係る離職の日が平成21年3月31日から令和4年3月31日までの間にある方に限り、所定給付日数が特定受給資格者と同様となります。

(2)[倒産・解雇等以外の事由による離職者](1)及び(3)以外の離職者

(3)就職困難者

まとめ
いかがでしたでしょうか?失業保険の計算はわりと複雑ですが、上記表に当てはめて計算してみてください。
簡単にざっくり計算したい場合は自動計算サイトなどもありますので、是非探してみてください。