水道民営化は危険!?水道代高騰、水質汚染の恐れとは?海外の失敗結果とともに調査

水道民営化は危険!?水道代高騰、水質汚染の恐れとは?海外の失敗結果とともに調査

水道民営化はご存知でしょうか?

水道民営化は安倍政権の成長戦略の1つで、オリンピック閉幕後の2年後までに水道民営化(コンセッション事業)が生み出す市場の目標額を7兆円と公言しています。

2018年12月6日、国会で「改正水道法」が可決・成立し、12月12日に交付され、2019年10月1日に施行されました。

報道がされないのは報道を政府が規制しているからです。理由は簡単です。国民を騙して権益を得るためです。ここでは、通常の大手報道各社が取り上げない水面下の情報を集めてウェブを見ている国民の方へ情報を伝えるために記事にしています。

 

これまでの日本の水道インフラ

日本の水道普及率は97.9%(厚生労働省資料より)、水質も高く全国にいきわたり水質もよく、世界からも称賛されています。

水は生きるために必要であるため、公的主体が経営し、営利事業ではありませんでした。

国内の水は基本的に水源となるダムや川から引かれています。そこから人が使うまでの個別業務は民間業者にも委託はしてきました。

現在問題になっているのは改修です。管路の法定耐用年数が40年であり、すでに、老朽化による漏水や破裂事故も年間2万件以上起きています。しかし、水道管の交換には1km1億円かかり、費用が莫大にかかるのです。

この事実は国や自治体も理解していたにもかかわらず、設備投資のコスト試算をしていませんでした。

因みに、現在の自治体ごとの水道料金格差は多い所と少ないところで既に8倍の格差があります。

全国平均はひと月家事用20㎥あたり3227円

一番高いところ:北海道夕張市:6841円・・・住宅が点在しているため排水管の配置効率が悪い

一番安いところ:兵庫県赤穂市:853円・・・水質がよく水の浄化コストが低く人口が密集しているため

(日本水道協会2017年4月1日)

水道民営化への道

上記のような費用が地方にはないこと、そして後述しますが、政府が利益を得るために生まれたのが改正水道法に記載される「コンセッション方式」。政府は民営化ではないと強行採決しましたが、実際は民営化です。

2013年4月の会見で麻生太郎副総理が「日本の水道は民営化します」の宣言が形になったと言われています。

コンセッション方式とは、自治体などの公的主体が公共施設を所有したまま、運営権を企業に売却する仕組みです。

つまり、運営と施設を売却する事実上の民営化となります。

施設所有権のみ自治体に残っても運営権を長期的に民間企業が握ることになれば、もはや自治体にノウハウはなくなりますので、元に戻すことは不可能に近いわけです。

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国内初は静岡県浜松市の下水道

そんな中、コンセッション方式による国内初の事例が静岡県浜松市とフランスのヴェオリア社を代表とする6社連合(ヴェオリア・ジャパン、ヴェオリア・ジェネッツ、JFEエンジニアリング、オリックス、須山建設、東急建設)の特別目的会社HWS(浜松ウォーターシンフォニー)との下水道コンセッションです。契約期間は2017年10月30日~2038年3月31日の20年間です。最長で43年まで延長されます。運営対価で市が得る対価は25億円と言われています。

ただ、上下水道すべての民営化にまでは至っていません。2019年8月8日に、市民の運動で理解を得られず導入を無期限延期と報道されています。

水道コンセッションが広がらないため政府はいら立ち、今後は各地に広めようとしている

この水道コンセッション=実質の水道民営化は当然のごとく市民には受け入れられないため各地では進められてはきませんでした。

市民に受けられない理由は明白で、

民間が運営することにより、水道管などを改修するための費用は利用者負担になることによる水道代の高騰

利益を出したい民間企業が水質を低下させる恐れがあること

です。

しかし、コンセッションを広げたい政府は地方自治体が得するような内容を改正水道法に盛り込んだのです。(地方公共団体が過去に借りた高金利の公的資金を、補償金なしに繰上償還できるなど)、悪化した財政を好転できるものになります。更には、議会での承認も不要、条例で決めれば議会への報告だけでよくなりました。

政府は自治体にもっと運営権売却しなさい!と言いたいのを後押しした形の改正水道法ということになります。しかも、なぜここまで法律を変えるかというと、「住民の承認を不要にするため」なのです。住民には自治体が運営しているから安心と思わせておいて、今後は議会も知るのは指定後、になってしまうのです。さらに、水道料金に関しても自治体の承認は不要という法律です。

営利優先で複数企業が山分けできるような儲けを料金に上乗せされる水道コンセッションへと踏み出し始めています。

ここまでしてなぜ水道民営化をするのか?

住民にとってマイナスしかない、今回の水道民営化。

政府や巨大企業の目的は

政府・自治体の管理下にある国民や住民の税金から莫大なお金(税金や公共料金)を吸い取る事です。

そのために水道法はわかりづらい形に改正されているのです。

道路や空港など国内公共インフラの資産価値は総計185兆円。このうち水道資産は「上水道40兆円+下水道80兆円=120兆円」と、全体の65%を占めているわけですから、利権を求めた政府や巨大企業が目をつけているのです。

 海外では汚職と不正によって続々廃止

イギリスでコンセッション方式が導入されたのは1992年です。

フランスの首都パリでは、1985~2009年の24年間で水道料金が250%を超えるほど上昇しました。その結果2010年に再び公営化に戻っています。

南アフリカでは民営化で水道料金が跳ね上がり、支払えない貧困家庭の人々が汚染された川の水を飲むなどして、約25万人がコレラに感染し、再び公営に戻されています。

パリ市をはじめとする世界各国で、「公営水道→民営水道」の流れが止まり、次々に「再公営化」されてきたのは、

水道コンセッションで水質汚染や料金高騰、会計隠蔽や公務汚職、といった問題が多発したからなのです。

最公営化した事業体は267事例もあります。

しかし、再公営化は譲渡契約途中で行えば違約金が発生し、投資家の保護条約に抵触する可能性が高いため、簡単ではないことを述べておきます。

ドイツのベルリン市では2014年に再公営化するのに、企業から運営権を買い戻すために1690億円かかっています。イギリスではも公営化の動きが高まっています。

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私達が出来ること

そんな状況を全くといっていいほどメディアでは出ず、知らされてなかった皆さん。

今、私達が出来ることは何でしょうか?

それは、まずは各自治体でNOを積極的に言い続けることです。反対している団体に協力していきましょう。

現在の横浜のIR(カジノ)問題では、横浜市長をリコールする声が高らかと上がっています。いざという時のために、住民同士の連携は必要です。

水道民営化も始められてしまったらおしまいです。

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参考文献:2019年2月ビジネスジャーナル/藤野光太郎

水ジャーナリストアクアスフィア・水教育研究所代表/橋本 淳司